「とりあえず体験してみる」が幸せの近道? 100年時代の学びとウェルビーイングの関係。
100年時代の学びの事情
「リスキリング」の重要性について言われてから久しくなりました。みなさま、今、何かを学んでいますか? ちなみに私はと言うと、何かを学ぼうと結構四苦八苦している毎日です。 現在学んでいることがある人の割合を調査してみると、1カ月に1回以上学んでいる人は57.8%。半数以上の人が何かを学んでいました。「ほぼ毎日」と回答した人は15.9%もいました。「も」なのか、「しか」なのかは、判断が分かれるところでしょうか。
学びの頻度
私個人としては、毎日学ぶのはなかなかしんどいです。忙しくて(それを理由にしちゃっていますが)通勤途中にスマホで少し学びの時間を取っている程度なので、しっかり毎日学んでいる人はすごいなと思います。
人生100年時代、新しいことがどんどん増えていき、学ぶことも、学ぶきっかけも、学び方も、学びの活かし方も多種多様にある時代。学びを通じて人として成長できそうということは想像できますが、せっかくなら、学んだことで毎日を充実させたいし、より幸せになりたいですよね。せっかく頑張ったのですから。
そこで、学びが自身の幸せにどう影響しているか、より幸せになれるかもしれない学びのヒントを、皆様の学びの体験から探ってみたいと思います。
学び方で、幸せの感じ方が違う?
【学びの「頻度」は、「学びからの幸せ度」に影響】
「学びで幸せになると思う」と答えた人は「54.6%」でした。約半数の人は、学ぶことが幸せにつながると思っています。そして、学びと幸せの相関が強い人ほど、今、幸せをより感じています。
学びと今の幸せ度の関係
では、どんな学び方、どんな学びの成果があったら、より幸せの実感につながっていくのでしょうか?
「学びがとても幸せ」と回答した人の半数以上(51.8%)が「ほぼ毎日」学んでいました。
学びの頻度と幸せ度の関係
学びの頻度が高いほど、学びと幸せの相関が強い結果でした。幸せだからこそ、毎日学び続けられるということですね。納得です。
では、毎日続けられる人は、いったいどんな学びをしているのでしょうか?
【「とりあえずやってみること」が大事?】
みなさんの学びのきっかけを見ると、「日常生活に何か活かせることを探していたから」が27.5%」、「新しい教養を知りたかったから」が27.4%、「スキルアップして仕事などに活かしたかったから」が24.3%で、上位を占めていました。
学びのきっかけ
また、学び方としては、「インターネットや動画サイト等で調べる」が46.1%、「書籍や専門雑誌等を読む」が35.9%、「学校や学びの場(習い事など)に行く」が18.7%という結果に。
学びの頻度と学びの方法
これは、学びの頻度に関係なく、大きな傾向は同じでした。毎日学んでいる人も、「インターネットや動画サイト等で調べる」が68.6%でトップでした。これなら毎日学ぶことができるかも、と言うか、出来ているかも、とちょっと自信が湧いてきます。
そんな中で一つ発見だったのが、学びの頻度が高い人、すなわち、学びと幸せの相関が強い人は、学びを通じて「実際に知り得たことを体験する」が高い傾向でした。
ほぼ毎日学んでいる人は、実に32.4%が学びを生かした体験をしています。学んだあとに、「とりあえずやってみる」という経験により、幸せ度が増すようです。
【ヒントは、学びの副産物にある】
学びのきっかけや学び方は人それぞれでしたが、では、学んだあとにどんな良いことがあったのでしょうか?
聞いてみると、「スキルアップや日常生活に役に立った」「教養を得た」などのほかにも、「新しい人との出会い」について回答した人も多くいました。
そしてそれは、学びと幸せの相関が強い人ほど答えとして挙げていることもわかりました。「新しい人との出会い」を挙げた人のなかで「とても幸せになっている」人は全体よりも20.3%高く、学びの成果として挙げられた他の項目よりも相対的に高い結果となりました。
「新しい人との出会い」は、幸せ度が高くなる大事な要素と言えそうです。
学びで得られた事と、学びから感じる幸せとの関係
100年時代の素敵な学びのループ
私自身、学んで終わり、という事が実は結構あります。それで満足してしまうんですね。でも、そこで終わるか、その先の体験につなげるのか。とりあえずやってみる事でその先にちょっとした幸せが待っているなら、今度は1回やってみようかなと思います。さらには、その先に新しい人との出会いも待っているかも。
年末年始、これまた忙しい時期と思いますが、ちょっと時間が空いたら学びと体験の時間に充ててみませんか?好奇心を刺激して何かを学び、そして実際に体験し、新たな人と出会い、そうしたら次の好奇心が刺激され…という幸せのループがまわっていくかもしれません。
そして、ここまで書いてきたことが、私にとってひとつの学びでした。早速、学んだことを体験してみたいと思います。
最近、競争ではなく共創をテーマにした領域に関心を持ち、
地域や社会課題の解決に少しでも貢献できるようになりたいなと思い、
日々チャレンジしています。