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2023.04.14

人生100年時代は、不安?それともチャンス?

3月20日、巣鴨に100年生活者研究所がオープンしました。 同時に、100年生活者研究所のLINE会員を募集。会員向けアンケートもスタートしました。

※お友だち登録は、こちらからお願いします! https://lin.ee/dZg9mSM

今回は、100年生活者研究所LINE会員の記念すべき第一回アンケートの結果をご紹介します!

100歳まで生きるのは不安が増えること

「コップに水が半分しかないのか、残りがまだ半分もあるのか」という「コップの水理論」は有名ですが、同様に人類にとっても未知の「100年人生のとらえ方」には、楽観的な見方と悲観的な見方がありそうです。

私たちは、まず、100年人生の捉え方について、聞いてみました。

結果、7割強の人は「100歳まで生きることは不安が増えること」だと考えていました。 日本人の、世界一多いといわれる不安遺伝子が影響しているのかもしれません。

同じアンケートの中で、「100歳まで生きたいとは思わない」理由を聞いているのですが、そこでも、将来への不安が書かれています。

「無理なく健康であれば長生きしたいけど、病気や認知症になっていたら、早く亡くなってもいい。趣味があって楽しく生きていたり、食事が口から食べられたり、自立していて家事も出来るなら100歳でもいいが、無理かなと思うので」 (60代女性)

他の方の回答でも、「将来の健康に自信がない」「お金の不安」といった内容の発言がたくさんあがっていました。これは、多くの人が感じている不安だと思います。

そんな中で、「チャンスが増えること」と考える3割の人は、いったいどんな人なのでしょうか?

100年人生をチャンスと考える人は、社会の変化を楽しみにする

100年生活カフェで、私たちは、いろんな人から、100年生活についてのいろんな話をお聴きしています。

先日、私が話をした人は「100歳まで、絶対生きたい」と言い切りました。その理由は、世界が大きく変化している今、これからの世界の変化を見てみたいから、だそうです。

「せっかくこんな時代に生まれてきたのだから、見なきゃ損よ」

そこで、これに関してもアンケートで聞いてみました。

全体的に、社会の変化を楽しみにしている人は、多めでした。その中でも、「100歳まで生きるのは、チャンスが増えること」と考える人は、特に社会の変化を楽しみにしている傾向が見られました。

この人たちは、技術進化・社会変化が自分の人生に新しいチャンスをもたらす、と考えているのではないでしょうか。

最近半年でみても、AIの進化は目覚ましいものがあります。テクノロジーは、これから一年単位で大きく進化していくでしょう。彼らは、その変化の波を楽しみ、それに乗っていくような人生をイメージしているのかもしれません。

変化を、幸せに向かうチャンスと考える

その背景には、「変化をポジティブにとらえる」という考え方があるような気がします。

株式会社ハピネスプラネットの矢野和男さんは、変化を機会に変えることが幸福につながる、と言います。

 「幸せ」とは「前向きな状態」のことだと言いました。この変化する社会の中では、環境の変化を機会に変えることが「幸せな状態」につながります。これは、変化に対して的確に向き合って「前向きな状態」になることで、変化を幸せへの機会に変えていくということです。

※矢野さんのインタビュー記事  https://well-being-matrix.com/posts/talk-vol4/

社会の変化も、歳をとるという自分自身の変化をも、幸せに向かうチャンスと考える。 その日々の変化を味方につける心構えこそが、ウェルビーイングな人生を送る秘訣かもしれません。

調査概要

■調査対象者 :100年生活者研究所 LINE会員 1,604名

■調査手法  :LINEによるアンケート調査

■調査期間 :2023年 3月20日~3月29日

プロフィール
副所長
田中 卓
95年博報堂入社。23年から100年生活者研究所副所長。
一人ひとりが100年間の人生を、100%生ききることができる社会を目指し、
研究に取り組んでいます。
共著に『マーケティングリサーチ』。