2025.08.12

【調査リリース】 内なる欲求・想いに関する調査

生活者発想技術研究所は、全国15~69歳の男女2,400人を対象に、既存の定点調査やアクチュアルデータでは十分に把握しきれていない生活者の内面を深掘りする「内なる欲求・想いに関する調査」を実施しました。

生活者の内なる欲求・想いを可視化するため、「アスピレーション(人生において大切にしたい/実現したい想い)」と「葛藤※」に着目。本リリースでは、それらの実態や幸福感との興味深い関係をお知らせします。

▶︎ 調査リリースはこちら:https://hakuhodo.co.jp/news/newsrelease/118337/

【調査結果サマリー】 ※詳細は調査リリース内に記載

1. 生活者のアスピレーションの実態

  • 調査対象者全体の69.3%が「アスピレーション」を持っており、年齢が若いほど高い

  • 内容は「家族との時間を大切にした人生を送りたい」といった日常的なものから、職務や自己実現、自己啓発系まで多岐に及ぶ

  • アスピレーションを持つ人の62.7%が「実践に向けて取り組めている」と答えた一方、達成まで至っている人は41.6%と半数未満にとどまる

2. 生活者の葛藤の実態

  • 対象者全体の64.0%が生活の中で「葛藤」を感じており、葛藤の対象は性年代差が大きい

  • 葛藤に対する気持ちは、対象者全体で「出来るだけ感じずに生きたい」の77.4%がトップだが同時に「必ずしも悪くないと思う」も高く(70.0%)、相反する想いを同時に抱えている

3. アスピレーション・葛藤と「幸福だと感じる人」の割合の関係性

  • 対象者全体の69.8%が「幸福」と感じており、アスピレーションが「はっきりある」人は幸福と感じる人が最高(79.5%)、「まったくない」人は最低に(39.9%)

  • 一方、葛藤は「たまにある」人で幸福な人が最高(74.9%)、「まったくない」人は最低に(57.7%)

  • アスピレーションを強く持っているほど、葛藤は「適度に」あるほど、幸福だと感じている人の割合が高く出る傾向が読み取れる

※:本調査では、葛藤を以下のように心の中に相反する欲求や想いが起こり悩むことと定義しています。

  • A:「〇〇したいけど、●●もしたい」(どちらも同じくらいやりたいので、どちらを選ぶか悩む)

  • B:「〇〇したくない(嫌だ)けど、●●もしたくない(嫌だ)(どちらも同じくらいやりたくないので、どちらを選ぶか悩む)

  • C:「〇〇したいけど、●●はしたくない(嫌だ)」(1つのことの中にプラスとマイナスの要素が共存していて決めきれない

プロフィール
十河 瑠璃
博報堂 生活者発想技術研究所 上席研究員&マーケティングディレクター

2013年 博報堂入社。管理部門を経て、生活総合研究所で消費行動を中心とした生活者研究に従事。その後、マーケティングプランナー・ディレクターとして自動車や商業施設・消費財などの様々な領域のマーケティングを担当、2024年より現研究所設立に伴い現職。生活者の新しい潮流・消費行動に関する研究やソリューション化に取り組んでいる。