上機嫌 is ライフハック!
皆さんは、世界幸福度ランキングをご存じでしょうか?世界幸福度調査(https://worldhappiness.report/ed/2023/)の結果に基づき、SDSN(国連の持続可能な開発ソリューションネットワーク)が毎年発表するランキングです。 生活に関する幸福度を、毎年0~10までの11段階で評価し、過去3年分の平均もとにランキングが決定します。上位は例年北欧が占めていて、2023年の日本は47位という結果でした。
【2023年 世界幸福度ランキング(TOP10+日本)】

今回私は、2023年の幸福度ランキングで2位となった国デンマークを訪れ、人々が幸せに生きるためのヒントとして「上機嫌でいること」に着目しました。
道をすれ違う人や、エレベーターで偶然一緒になった人、皆が笑顔で接してくれることで、自然と私も気分がよくなり、つい誰かと話したくなってしまう…。そんなデンマークでの経験を通して、日本でも「上機嫌」に過ごすためのコツと、日本人ならではのある考え方とのつながりについて、考察してみました。
はじめに、人生において、自分がどのくらい上機嫌でいられているかのバロメーターとして、「人生ゴキゲン度」を20代から80代までの男女876人にアンケートしたところ、おおよそ人生の60%を上機嫌に過ごせていると答えた人が最も多く、全体の40%を占める結果となりました。
【自分がどのくらい上機嫌でいられているかのバロメーター】

「上機嫌でいたい!」意識が大事?
当然かもしれませんが、「人生ゴキゲン度」と幸福度の関係を確認したところ、やはり上機嫌の割合が高い人ほど、幸せに感じているということが明らかになりました。
【幸福度平均(10点満点)】

次に、「人生ゴキゲン度」別に、上機嫌でいることを意識しているか尋ねたところ、 上機嫌の割合が高い人ほど、「上機嫌でいよう/いたい!」と意識していることがわかりました。
【上機嫌でいようと意識している人の割合】

元々の性格や環境による影響も大きいと思いますが、上機嫌でいられるよう、日頃から自分で意識づけることで、自然と気持ちも前向きになれるのかもしれません。
上機嫌のヒントは、「人とどう接するか」
次に、上機嫌でいることを特に意識していて、かつ「人生ゴキゲン度」60%以上の人に対して上機嫌でいるために大切にしていることを聞いてみると、どうやら「人と関わるとき」の行動で上機嫌のスイッチが入ることがわかりました。
【上機嫌でいるために大切だと思うこと】

例えば買い物で、店員さんと丁寧にやり取りしてみたり、家族や友人に思いやりを持って接してみるだけでも、自分自身が上機嫌に過ごすきっかけになるのではないでしょうか。
さらに、「人生ゴキゲン度」60%以上の人に対し、不機嫌な時の他者との関わり方について聞いてみると、意外な結果が得られました。
【不機嫌な時の他者との関わり方】

不機嫌な時、その心情をそのまま他者にぶつけるよりも、あえて隠して上機嫌に接する方が、自分の気持ちも前向きに変化するという結果が明らかになりました。これはいったいなぜなのでしょうか…?
上機嫌の根底=“おかげさま”精神
そこには、日本に昔からある考え方の1つ“おかげさま”の精神(=他者から受けた親切や助けに対する感謝の気持ち)が影響しているのかもしれません。
最後に、「人生ゴキゲン度」と、日々どのくらい“おかげさま”を実感しているかについての関係を見てみると、日々上機嫌に過ごす人ほど、他者に対して“おかげさま”の気持ちを強く持っていることが明らかになりました。
【「おかげさま」実感度】

相手にいい気分になってもらうことで、それが結果的に自分の上機嫌にもつながる。 この日本固有の“おかげさま精神”こそが、100年人生を幸せに生きるためのコツなのかもしれません。
他者を想えば、自分も幸せ。
人生100年時代、一人ひとりが豊かに生きるために大切なことは、たくさんあります。
お金・健康・趣味・仕事…ひとそれぞれの興味・価値観によって様々かと思いますが、まずは気軽に、自分以外の誰かに思いやりを持って接してみるのはいかがでしょうか?
例えば誰かに日頃の感謝を言葉や行動で示すことで、それによって相手を幸せにできるだけでなく、自分自身の気持ちも前向きになるかもしれません。私自身、このリサーチを通して、自他ともに幸せな人生を築くためにも、“おかげさま精神”を忘れずに過ごしたいと強く思いました。
【調査概要】
■調査名 :幸福度とゴキゲン度の意識調査
■調査対象者:100年生活者研究所 LINE会員 20代~80代男女 876名
■調査手法 :LINEによるアンケート調査
■調査期間 :2023年8月

せっかくなら世の中そのものを明るくしたい!と思い、研究活動に参画。
今を生きる皆さまの生のお声を大切に、
日常を小さな幸せで満たすためのヒントを探し続けます!


