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2023.09.08

「ありがとう」が100年人生を豊かにする?

最近「ありがとう」と、言っていますか?言われていますか?

「ありがとう」という言葉は、よく「人を幸せにする魔法の言葉」などと表現されることがあります。 とはいえ、人から感謝をされるのは嬉しいですが、こちらから感謝の気持ちを素直に「ありがとう」と、直接表現することはやや照れ臭いですよね。特に日本人の性格や謙遜しがちな文化から、なかなか言葉にすることができない方も少なくないのでは。

そこで、今回は、100年時代における「ありがとう」と「ウェルビーイング」の関係性をリサーチしました。

まずは、「ありがとう」の回数について。

100年生活者研究所の今回のアンケート結果から、「ありがとう」を1日に言う回数は、1~5回が一番多く、次いで、5~10回という結果になりました。

また、逆に「ありがとう」を1日に言われる回数も、同様に1~5回が一番多かったですが、全く言われない「0回」の方が、全体の約10%という数字になりました。

【1日に、どれくらい「ありがとう」を言っているか】

【1日に、どれくらい「ありがとう」を言われているか】

なお、「ありがとう」を言う、言われる対象は様々で、自分の親、子ども、配偶者・恋人や職場の同僚や友人、その他サービス業のスタッフ(飲食店/コンビニ等)と多岐にわたっているようです。

皆さんは、日ごろ、誰にどれくらい感謝の気持ちをカタチにしていますか?

「ありがとう」の回数と幸福度の関係は?

では、ありがとうの回数と人生の幸福度には相関があるのでしょうか。

※幸福度は、10点~0点(高くなるほど幸せ)で聴取。

【「ありがとう」を言う回数と幸福度の関係】

結果は、1日に「ありがとう」を言う回数が多い人ほど、幸福度を高く感じる傾向があることわかりました。

また、「ありがとう」を言われる回数との相関関係を見ると

【「ありがとう」を言われる回数と幸福度の関係】

こちらも、同じような傾向が出ました。

ここ数年、コロナ禍の外出自粛の影響により、人と直接会って話す機会が減り、人間関係が疎遠化したと言われています。それに伴い、感謝を伝える場面も少なくなっているのではないでしょうか。今回の調査で1日に「ありがとう」を言う数は、1回~5回が圧倒的に多かったですが、幸福度が高くなるのは、1日15回以上です。感謝の気持ちに、優劣はないかもしれませんが、もしかしたら、1回の丁寧な「ありがとう」より、当たり前のように口から出る、たくさんの「ありがとう」の積み重ねこそが、円滑なコミュニケーション方法であり、100年時代を幸福に生きていく秘訣かもしれません。

自分に対する「ありがとう」を言っていますか?

相手に向ける「ありがとう」ではなく、自分自身に対して言う習慣はありますか?

今回のアンケートでは、約2割の人が「ある」と回答。

【自分に「ありがとう」を言う習慣の有無】

また、仮に、過去の自分に「ありがとう」を言うとしたら、いつのどんなことに対して言いますか?という質問に対しては

  • 今の旦那さんに出会ってくれて、ありがとう!(30代女性)

  • ここまで、生きていてくれたことに感謝したい(40代女性)

  • 努力して夢を叶えてくれてありがとう(60代男性)

  • あの時、旅をしといてくれてありがとう。(40代女性)

  • 学生時代にアルバイトと奨学金で卒業した事(70代男性)

  • 昨日、洗い物しておいてくれて(40代女性)

  • 2人の子供を出産した自分に(60代女性)

  • 毎日同じことの繰り返しの家事を、ちゃんとこなしてくれてありがとう(50代女性)

など、様々なことで、自分に感謝されるようです。

自分に対する「ありがとう」で、100年時代を生きる

【自分に「ありがとう」という習慣と100年生きたい思いの関係】

そんな、自分に対する「ありがとう」を言う習慣がある人は、「100歳まで生きたいと思う」割合が約53%と、習慣がない人と比べて高い結果となりました。100年時代、これまでより人生が長くなった分、今の自分をつくった、過去の自分と前向きに向き合うことは、これからの100年時代を生きていくヒントになるのかもしれません。

私自身、「ありがとう」に関して、思い出に残る言葉があります。若かりし日、友人の結婚式に出席した際、新郎の上司がスピーチで「夫婦生活は、些細なことで相手に腹を立てたり、喧嘩をしたりと、幾度とあります。しかし、どんなときでも、どんなに大きな喧嘩をしたときでも、必ず1日1回は冷静になる時間を作って、相手のことを想って、「いつもありがとう」と口にしてみてください。毎日欠かさず、必ず相手に感謝することこそが、夫婦円満の秘訣です。私は、これを結婚以来、毎日続けており、おかげで今も夫婦円満です」と言っていたことを聞き、友人の結婚式ではあったのですが、大きな感銘を受け、「自分も実践しよう!」と思ったものです。

おかげで、今では、誰に対しても感謝の気持ちを持ちやすくなったと実感しています。

皆さんも、これまで以上に、周囲の人、そして自分自身に対して、もっと「ありがとう」を言ってみてはいかがでしょうか。

最後に、この記事を全部読んでいただき、どうもありがとうございました!

【調査概要】

■調査名:人生100年時代における「ありがとう」との関係性についての調査

■調査対象者:100年生活者研究所 LINE会員 20代~80代男女 889名

■調査手法:LINEによるアンケート調査

■調査機関:2023年8月

プロフィール
研究員
宮本 和彦
2004年大広入社。以来大阪一筋でしたが、2020年コロナ初期に東京に。笑うことが全ての原動力だと信じ、幸せな100年人生を探求していきます。