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2025.03.14

人生100年時代の「美容医療によるエイジングケア」の是非 ―世間の意見は?―

人生100年時代に注目される美容医療

筆者に近しい40~50歳代の女性に「人生100年時代」について質問すると、「健康も老後資金も気になるけれど、老化する一方の顔で100歳まで生きたくない」という思いを聞くことがあります。実際に、女性は50歳代を境にホルモンバランスが大きく変化することで急激な容貌の変化が起きることから、心が追い付かず悩む人が増える傾向にあるようです。

そのため、化粧品による毎日のスキンケアでは抗えない、加齢による顔カタチの変化を解決するひとつの手段として、”美容医療”でのエイジングケアが注目されています。

人生100年時代の美容医療に対する向き合いやムードは?みなさんの想いをアンケートしました。(アンケート対象者 20~80代男女2,124人)

あなたは美容医療によるエイジングケアを受けたいですか?

まず、ご自身が美容医療を受けたいかどうかをお伺いすると、回答がきれいに半分ずつに分かれました。

美容医療の利用意向

また、男女別に集計すると、女性は受けたい・やや受けたいという回答の合計が6割近くに達し、男性も4割が受けたい意向があることがわかりました。

性別 美容医療の利用意向

さらに、費用負担を除外した場合の美容医療への意向を探る質問もしました。

80歳でクーポンをもらえる場合の美容医療の利用意向

ここで「利用したくない」と答えた人の中には、80歳という年齢では遅い、または自然のまま・ありのままを受け入れる、という声が多数を占めました。

  • 80歳になってからだと遅すぎる。その時には必要性を感じなくなっていると思う/40代女性

  • 老いていくのは良くない事とは思っていないので/50代女性

  • 自然の摂理は大切/50代男性

  • 老いや死を当たり前のこととして受け入れる80代でありたいと思うから/60代女性

反対に、「利用したい」と答えた人では、無料なら受けたいというものに加え、長くなった人生を前向きに生きるために受けたいという主旨の回答が多くあがりました。

  • 人生100年時代だとすると、80歳からでも20年あり、可能な限り若々しく生きていきたいから/50代男性

  • 85才の母がシワ取りをしたいと盛んに言っているので/50代女性

  • 80歳で若々しくなったら気持ちも前向きになると思うし積極的に外に出たくなるかも。そうすると脳の若返りも期待できそう/50代女性

  • シミとりレーザーを数回受けた。シミ取りに加えて肌の状態がよくなった。年齢相当に老けるのも一つなら綺麗に生きるのも一つ。きれいになれるなら美容医療も有りかと思う(一部抜粋)/80代女性

どのご意見も共感します!

また、男性においても4割の人が美容医療を受けたいと感じている結果になったことに加え、年齢にかかわらずご自身の美意識に従い施術を受ける人もいて、時代の変化にともない美容医療に対するムードが変わっていることを感じました。

「美容医療でのエイジングケア」自体への反応は?

そこで、ご自身が受ける・受けないにかかわらず、美容医療でのエイジングケアに対する印象を質問しました。すると、「否定的」な人が1〜2割に留まることがわかりました。

美容医療への評価

さらに、時代の変化の影響を探るために、最近5年での変化を伺うと、「肯定的」に変わった人が4割を占める結果となりました。

美容医療への評価の5年変化

その理由を伺うと、「自分の肌・顔をどうお手入れするかの考え方は人それぞれだから」がトップで約半数に近く、それぞれの価値観を重視する人が多いことがわかりました。

美容医療 肯定的評価の理由

人生100年時代、「顔」は自分の思うままに!

今回の調査では、人それぞれの価値観を認め合う寛容な時代へと世界が変わりつつあることを改めて感じました。

自然な加齢を受け入れ「ありのままで生きたい」という美学を持つ こと、一方で「いくつになっても綺麗でいたい」と美意識を持ち続けること、どちらも素敵な考え方です。性別や年齢などに縛られず自身の心が向かう方向へと素直に従うことで、幸せな人生を送れるのではないでしょうか。

【調査概要】

■調査名 :人生100年時代の顔と美容医療に関する調査

■調査対象者:100年生活者研究所 LINE会員 アンケート対象者 20~80代男女2,124人

■調査手法 :LINEによるアンケート調査

■調査期間 :2024年12月

プロフィール
研究員
岡本 尚子
バブルの残り香漂う時代に定時退勤死守の銀座OLとして社会人生活をスタート。人に喜ばれる仕事をしたい、と一念発起して化粧品メーカーの美容部員へ転身後、広告会社に移り化粧品関連の案件を担当。現在はCRMプランナー。さらに45歳で車椅子ユーザーとなり世の中の見え方が劇的変化。多様な人生経験を活かして人々の幸せづくりに貢献します!